新型出生前診断と羊水検査の違いについて

どんなことが違う?

新型出生前診断と羊水検査の違いがわからない人も多いのではないでしょうか。
それぞれの名前は聞いたことがあっても、実際に受けるかどうかを決める時にならなければ具体的な内容を知ろうと思わないかもしれません。
しかし、どちらも受けられる期間が決まっています。
赤ちゃんが母体から出てくる時期、結果を踏まえて今後のことを考えることができる期間にはタイムリミットがあるのです。
そのため、妊婦さんはお腹の中に赤ちゃんがいるとわかった時から徐々に考える準備を進めていかなければなりません。
2つの大きな違いは確定か非確定かです。
新型出生前診断は感度が99%ですが非確定であるため、陽性という結果が出てから確定検査を受ける必要があります。
それが羊水検査です。

時期や調べ方も異なる

受けられる時期も違います。
新型出生前診断は妊娠10週から、そして結果が出るまでには1、2週間かかるのが一般的です。
一方、羊水検査は15〜16週以降となり、この結果が出るまでにも1、2週間かかります。
万が一、陽性だと確定し将来、障害を持った子供を経済的な理由などで育てることができないと判断した時は22週未満に中絶しなければなりません。
結果が出てから1ヶ月間ほどで、産むかどうかを決断しなければならないということです。
簡単な気持ちで決めることができなかったり、妊娠期間が長いと中期中絶になって母体にも大きな負担がかかります。
そのため、出来るだけ早い段階からどうするかをパートナーや両親を相談して考えを固めていくことが大切です。
また、調べ方やリスクも異なります。
新型出生前診断は妊婦さんの血液中に含まれている赤ちゃんのDNA断片を分析してダウン症やエドワーズ症候群、パトー症候群の可能性があるかどうか調べることができ、妊婦さんの血液を用いるだけであるため流産や死産につながることはありません。
しかし、羊水はお腹に針を刺して採取し、細胞を培養して染色体の形や数を確認していくため、その針を刺したことで破水や出血、子宮内感染、早産などが生じるリスクがあります。