新型出生前診断が可能な病院の基準とは

どこでも受けられるというわけではない

新型出生前診断を受けようと考えている妊婦さんは、どの医療機関で受けるか決めなければなりませんが、どの病院でも受けられるというわけではありません。
受けられる病院は学会指定の研修を受けた産婦人科医のいる施設です。
この条件を満たしていれば、開業医などの小さな病院でも検査が受けられます。
自宅や実家の近くでも受けることができるでしょう。
これまでは、大学病院など全国92施設に限定していましたが、要件緩和によって新型出生前診断を実施できる施設数が増えたのです。
実施を希望する医療機関は申請をして認可が下りれば可能になりますが、妊婦さんが施設を選ぶ時はしっかり遺伝カウンセリングが受けられるところを選ぶ必要があります。
要件緩和により、実施施設が増えたとしても検査に必須となる遺伝カウンセリングが十分にできない恐れがあるという意見があるからです。
結果によって、妊婦さんやその家族が考えていかなければならないことが増えることもあるため、遺伝カウンセリングで遺伝に関する情報をしっかり説明してくれるところを選びましょう。

少しでも不安を解消するために

これまでは遺伝の専門外来や専門医がいる認定施設が遺伝カウンセリングから検査まで行っていました。
結果を見て、どう対応していくべきなのかなどの情報もしっかり伝えていましたが、要件緩和によってカウンセリングが不十分な医療機関が増えると精神的に苦しむ妊婦さんも増えることが懸念され、遺伝の専門医の資格を持っていないところでは連携施設が設けられるようになったのです。
これは、結果が陽性であればカウンセリングは専門医の資格を持つ医師がいる施設で行うということです。
そのため、新型出生前診断が受けられる病院を探すことは困難なことではありませんが、少しでも妊婦さんや家族の不安を解消できるように連携施設はどこなのかなども確認した上で検討してみてはいかがでしょうか。
豊富な知識を持った医療機関であれば、陽性であっても結果としっかり向き合って、今後についても考えていくことができるようになるでしょう。
不安なことや疑問があれば相談をして、納得した上で決断することが大切です。